ヤシの木製でオパール化したプンテック　正方形の胎に中央を指す白の、細線と矢印4つ 2025カレンダーの人気アイテム

本品は、アジア山岳民族の伝承するプンテック、木珠で、ネパールやビルマなど仏教地域で尊ばれる護符玉です。木珠は、年月を経て化石化したヤシの木製で、木目をかすかに残した胎は、古い象牙状にオパール化し、植物成分を用い白く紋様が施され、浸透した様子が側面に見られます（2枚め）。　描かれる紋様は、仏教の聖なるモチーフで、正方形の中央に点、4つの角に小さな正方形の2辺で、中央の点を指す細線と矢印を描きます。　プンテックは、チベットの人々が愛好するdZiビーズと同様に、神聖な山から採取される木石を、落雷、神の力の凝集と見なし定説な相続ビーズとしました。プンテックの紋様は、dZiビーズやエッチド（腐食）・カーネリアン・ビーズの、聖なる仏教紋様と同じです。Beckの研究書では、エッチド・カーネリアンの紋様を掲げ、中期、前300年～後200年頃の紋様として、本品と類似した、正方形の中心に白の枠で、十字形の線紋が掲載されています。　1000年頃や1600年頃に作られたプンテックモノも存在します。History of Beadsの付表では、ヒマラヤの1900年代初期に、プンテック（720番）が掲載されています。化石化したヤシの木製と説明しています。1600年頃制作の可能性は排除できませんが、20世紀初のビーズと考えた方が確実と思われます。　プンテックは、ビルマ西部の山岳地域に住むチンの人々の間で、小さな装飾品として、また、その人の地位と力を示し、故人の来世への支度品として埋葬されました。また、ビルマで最初に統一国家を創設したピューの人々（3～10世紀）は、横線紋や菱形紋とともに、とくに初期の紋様として6本の縦線紋の黒い胎のプンテックを制作していました。　20世紀初めに、ピュー遺跡近くの村でプンテック・ビーズが発見され、村人は発掘ビーズをチンの人々に供し売却しました。しかし、1926年ころに発掘品の供給が滞り、化石化したヤシの木の代わりに、化石化した別の木のビーズに同様な紋様を描き供しました。1980年ころには人気が下火になりました。　プンテック・ビーズは、今日、パワー・ストーンとして注目され、「木」製のため、大地のパワーに強く影響し、疲労や興奮を抑える癒しビーズとして、世界的に再人気化しています。サイズ：　高さ　約17㍉、幅　約18㍉、厚さ　約6㍉弱　孔…

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